Ishinhome Blog
イシンホーム岡山 ブログ
2019/10/28
出刃包丁研ぎ
こんにちは
工務の豊島です。
先週、家で切れなくなった出刃包丁を研ぎました。
出刃包丁でもっとも重要なのがソリから切っ先にかけての切れ味です。
通常の研ぎ方でこの部分を砥いでいる人も多数いますが、
ここを普通に研いでいますと、
ソリの部分が無くなって行きます(刃線が直線になる)ので、
下記の研ぎ方をお勧めします。
切っ先に重心をおいて引き研ぎにします。
ひらがなの「し」の字になるようなイメージで手前に引く力を強くします。
ソリから先の部分のみを研いでください。
20回ほど研いだら裏返して、
半円を描くように「かえり」を取ります。角度はつけないように。
ソリと切っ先に刃が付いたか爪に当てて確認します。
爪に食い込んで包丁が動かない様でしたら充分です。
ここから通常の研ぎ方になります。
押し研ぎが基本です。
押す力を強くし、
引くときは力を抜きます。
添えた左指を切らない様に注意して下さい。
刃線全体を満遍なく研ぎましょう。
※研ぎで一番難しいのが角度で、
何度が良いとは一概に言えるものではなく、
人によって違ったりもします。
出刃包丁は片刃包丁なのでシノギがあります。
シノギから切っ先の角度に合わせて砥げば間違いありません。
言葉通りの「シノギをけずる」作業と言う訳です。
50回ほど砥いだら裏返して軽くカエリを取ります。
決して裏を研ぎこんではいけません。1~2回なぞるくらいで充分です。
(これを2~セット繰り返します)
※カエリ
刃表を研いだら刃線の裏にバリ〔金属カスの出っ張り〕が出ます。
それが(返り)です。
※切れ味を出す為に刃先を起こして(角度をつけて)砥ぐ場合は15度くらいが適当です。
角度が深いと切れは増しますがすぐに丸刃(馬鹿刃)になってしまい、
元に戻せなくなるケースが多いですので、
シノギ面(切刃)に従って素直に研いで行く事をおすすめします。
また、あまりにもしつこく研ぎ過ぎても馬鹿刃になります。
研ぎすぎには注意。
以上で出刃包丁研ぎは完了です。
豊島 誠悟